第2回:正しいフォームを知らないと一生伸びない

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フォームが全てを決める

懸垂はシンプルに見えて、実は“奥が深い種目”だ。
バーにぶら下がって体を持ち上げる。ただそれだけ。
でも、この「ただそれだけ」ができない。

なぜか?
ほとんどの人が フォームを理解していないから だ。

ベルも最初はそうだった。
腕に力を込めて、気合で体を引き上げようとする。
結果、前腕がパンパン、二頭筋が限界、背中はまったく効いていない。
「なんで懸垂は背中種目って言われてるんだ?」と本気で疑っていた。

正直、フォームを知らないまま懸垂を繰り返すのは時間の無駄だ。
どれだけ頑張っても「腕だけ懸垂」になる。
そうなると、10回なんて夢のまた夢だ。


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握り方ひとつで背中が変わる

まずは握り方。
懸垂には大きく分けて2つの握り方がある。

  • サムアラウンドグリップ:親指もバーを握るスタンダードな方法
  • サムレスグリップ:親指をバーにかけず、人差し指と揃えて握る方法

初心者はサムアラウンドでOK。
でも「背中を使う感覚」を覚えるなら、サムレスがおすすめだ。
なぜか?
親指を外すと腕への力みが減り、自然と背中で引っ張る意識が高まるからだ。

ベルも最初は腕だけで頑張っていたが、サムレスに変えた途端に広背筋の張りを感じられるようになった。
「お、これが背中に効くってやつか!」と震えたのを覚えている。


肩甲骨を動かす意識

懸垂で一番大事なのは 肩甲骨の動き だ。

ほとんどの初心者は「腕を曲げて体を引き上げる」ことしか考えていない。
でもそれだと二頭筋だけで頑張ることになる。

正解はこうだ。

  1. バーにぶら下がったら、まず肩甲骨を下げて寄せる
  2. そのまま胸をバーに近づけるように体を持ち上げる
  3. 顎を上げるのではなく、胸を張ってバーに近づく

この「肩甲骨を寄せる」意識がないと、いつまでも背中を使えない。
腕が先に死ぬ→「懸垂は無理ゲー」→挫折…この流れになる。

ベルも最初は肩甲骨を意識していなかった。
だから懸垂しても「二頭筋の筋肉痛」しか来なかった。
でも肩甲骨を寄せるようにしたら、初めて広背筋に強烈な刺激が走った。
「背中ってこうやって使うんだ!」と目からウロコだった。


下半身を暴れさせるな

懸垂でよくあるのが「体を振って上がる」やり方。
反動を使えば1〜2回は増える。
でもそれは懸垂じゃなくて“鉄棒の反復横跳び”だ。

足は前後に振らない。
体はブランブランさせない。
理想は「下半身を軽くクロスして固定」だ。

ベルも一時期は反動懸垂ばかりやっていた。
でも、それで伸びるのは勢いのスキルだけ。
筋力はほとんど成長しない。
正しいフォームで地味に積み上げる方が確実に強くなる。


よくある失敗フォーム10選

  1. 顎を上げるだけで上がった気になる
  2. 体を振って反動で上がる
  3. 足をバタつかせる
  4. 顎だけバーに近づけて胸がついてない
  5. 下ろすときにストンと落ちる(ネガティブを捨てている)
  6. 肩甲骨を動かさず腕だけで引く
  7. 手幅が広すぎる(見た目だけワイド)
  8. 呼吸を止めて苦しそうにやる
  9. 首をすくめたまま引っ張る
  10. 途中までしか上げないハーフレンジ

これらに当てはまっていたら要注意。
「回数を増やすためのズル」になっていて、背中に効いていない証拠だ。


フォームを覚えるための練習法

懸垂がまだ1回もできない人は、まず ネガティブ懸垂 がおすすめだ。

  • 踏み台を使ってバーの上まで顎を持っていく
  • そこから ゆっくり下ろす
  • 3〜5秒かけて落ちるのを耐える

この練習を繰り返すと、肩甲骨を動かす感覚がつかめる。
背中に効かせるフォームを“体で理解する”ことができるんだ。

ベルも最初はネガティブしかできなかった。
でもそれを繰り返したおかげで、初めて1回を自力で成功できた。
あの瞬間の嬉しさは、今でも忘れられない。


まとめ|フォームを制する者が懸垂を制す

懸垂はシンプルな動きに見えて、フォームを知らなければ一生伸びない。
腕に頼らず、肩甲骨を寄せて、背中で体を引き上げる。
下半身は動かさず、胸をバーに近づける。

この基本を押さえていなければ、10回どころか3回も怪しい。
逆に、フォームを理解した瞬間から懸垂は一気に成長していく。

ベルが次に語るのは「ゼロからステップアップするための補助トレーニング」だ。
ここからが本格的な懸垂ロードの始まりになる。


次回は「ゼロからのステップアップ|補助トレーニング大全」というテーマでいこうと思う。

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