できないからこそ工夫する
「懸垂1回もできません」
――安心しろ、ベルもそこから始まった。
最初からスイスイ10回できる人間なんていない。
むしろできないのが普通だ。
背中・腕・握力、全部を同時に使う懸垂は、筋トレの中でもトップクラスに難しい。
でも、できないからといって諦める必要はない。
懸垂は工夫次第で必ずできるようになる。
そのカギが「補助トレーニング」だ。
ゴムバンド懸垂で“成功体験”を積む
まず最初におすすめなのが ゴムバンド懸垂。
分厚いチューブをバーにかけて足や膝に通すと、体を持ち上げるときにバンドが下からサポートしてくれる。
これのいいところは、「できた!」という感覚を先に味わえること。
筋トレは成功体験がないと続かない。
ゴムバンドを使えば、ゼロ回からいきなり3回、5回とこなせる。
「お、俺も懸垂できるんじゃん」と思えるのが大事なんだ。
ベルも最初は黒い極太バンドを使っていた。
最初はバンドの力で7回できた。
次第にバンドを細くして負荷を上げる。
こうしてステップを踏んだら、気づけば自力で1回できるようになった。
ネガティブ懸垂で背中を覚える
次におすすめなのが ネガティブ懸垂。
やり方はシンプル。
- 踏み台を使ってバーの上まで顎を持っていく
- そこから ゆっくり下ろす(3〜5秒かける)
これを繰り返すと、肩甲骨を寄せる感覚が自然と身につく。
正しいフォームを体に刻み込む最短ルートだ。
ベルもネガティブを繰り返したことで、背中で体を支える感覚を覚えた。
普通の懸垂じゃ1回もできなかったのに、ネガティブのおかげで「背中で引ける」イメージが掴めたんだ。
ラットプルダウンは裏切らない
ジムに通えるなら ラットプルダウン は絶対にやってほしい。
懸垂の代替種目として有名だが、それ以上の価値がある。
重さを細かく調整できるので「懸垂フォームを背中に覚え込ませる練習機」として最高なんだ。
- 胸を張ってバーを引き下ろす
- 肩甲骨を寄せる意識を持つ
- 腕ではなく広背筋で引くイメージ
これを意識してやれば、懸垂につながる感覚が一気に養える。
ベルは正直、ラットプルをやり込んでなかったら懸垂5回すら到達できなかったと思ってる。
補助トレのロードマップ
懸垂ゼロ回の人が10回を目指すなら、この流れが鉄板だ。
- ラットプルダウン → 背中に効かせる感覚を掴む
- ネガティブ懸垂 → フォームを体に叩き込む
- ゴムバンド懸垂 → 成功体験を積み重ねる
- 自力懸垂1回達成!
このステップを踏めば、ゼロからでも必ず懸垂はできるようになる。
ベルの補助トレ実体験
ベルは最初、意地を張って補助なしで挑戦し続けた。
結果は毎回「1回もできずに終了」。
心は折れ、バーの前を素通りする日々が続いた。
でも補助トレを取り入れた途端、状況は一変した。
- ネガティブで背中を意識できるようになった
- ゴムバンドで「成功体験」が増えた
- ラットプルで広背筋の使い方を覚えた
その積み重ねで、ついに自力1回を達成。
あの瞬間は、ベンチプレス100kgを初めて挙げたときよりも嬉しかった。
懸垂1回は、それくらい価値のある“成長の証”なんだ。
まとめ|補助は甘えじゃない
「補助を使ったらズルなんじゃないの?」と思う人もいるかもしれない。
でもベルから言わせてもらうと、それは間違いだ。
補助は甘えじゃない。
むしろ 補助を正しく使う人ほど早く強くなる。
ゼロから1回、1回から10回。
その道をショートカットするために補助トレーニングは存在する。
懸垂10回を目指すなら、プライドなんか捨てて補助を使え。
それが最短ルートだ。
次回は「握力の壁を突破せよ」というテーマでいこうと思う。
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