第4回:握力の壁を突破せよ

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背中より先に終わるもの

懸垂に挑戦していると、必ずぶち当たる壁がある。
それは――握力の限界だ。

「背中はまだ動けるのに、手がバーから離れそうになる」
「あと2回は引けるのに、前腕がパンパンで支えられない」

この現象に心当たりがある人は多いはずだ。
ベルもそうだった。懸垂を始めて最初に直面したのは、背中じゃなくて握力の限界だった。

つまり、懸垂のボトルネックは筋力よりも握力なんだ。


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握力が先に死ぬ理由

懸垂は「体重×回数」という究極の自重トレーニング。
体重70kgの人が10回やるなら、合計700kgを腕で支え続けることになる。
それを全部“素手”で握りしめるのだから、前腕にかかる負担は想像以上だ。

しかも、初心者は握り方が甘い。
親指でバーを巻き込めず、手首で逃げてしまう。
結果、背中が余っているのに手が先にギブアップする。

「懸垂は背中種目」と言われながら、最初は腕と握力ばかりが悲鳴をあげるのはこのせいだ。


ギアを使うのはズルか?

ここでよく出るのが「パワーグリップやリストストラップを使うのはズルじゃないの?」という議論。

ベルの答えはシンプルだ。
「背中を鍛える目的ならギアを使え」

握力が先に死んで背中を追い込めないなら、本末転倒だ。
懸垂を背中種目として伸ばしたいなら、ギアの力を借りるべきだ。


ベルおすすめのパワーグリップ


フォームで握力に頼り切らない

ただし、ギアに頼りすぎると握力が育たないのも事実。
だから大事なのは、フォームで腕に余計な力を使わないことだ。

  • サムレスグリップで腕の力みを減らす
  • 肩甲骨を寄せて背中で引く
  • 握力は“支えるだけ”、引っ張るのは背中

この意識ができると、握力の消耗が一気に減る。
ベルも「腕で引く懸垂」から「背中で支える懸垂」に切り替えてから、握力切れが大幅に減った。


ベルの失敗談

正直に言おう。
ベルは懸垂を始めてすぐ、握力のせでバーから落ちたことがある。

8回目で背中はまだ余裕。
「あと2回はいける!」と思った瞬間、手がツルッと滑ってストンと落下。
幸いケガはなかったが、あの恥ずかしさは今でも鮮明だ。

そこから真剣にパワーグリップを導入し、握力トレーニングも取り入れた。
結果、10回に近づく手応えを掴めた。


まとめ|握力の壁を超えろ

懸垂10回を目指すなら、握力という壁は避けられない。
でも、正しい工夫とギアを使えば必ず突破できる。

  • 握力に全部を奪われる前に背中で引くフォームを身につける
  • パワーグリップで背中を追い込む
  • ギアに助けられながらも、少しずつ自分の握力を強くする

背中が余っているのに握力で限界になる――そんな悔しい状況を乗り越えたとき、懸垂は一気に伸びていく。


次回は「背中を使え|腕引き懸垂からの脱却」というテーマでいこうと思う。

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