5回で止まるのはなぜか?
懸垂に挑戦していると、誰もが必ずぶつかる壁がある。
それが「5回の壁」だ。
- 1回目:まだ余裕
- 2〜3回目:気合でいける
- 4回目:腕が重くなってくる
- 5回目:握力も背中も限界
「あと1回いけそうなのに上がらない」
ベルもこの状態で何度も停滞した。
5回は“初心者から中級者への関門”みたいなものだ。
5回止まりの原因
筋力不足より「神経系の未発達」
懸垂は背中・腕・握力を同時に連動させる種目。
筋肉が足りないのではなく、「動きをスムーズにする神経系の連携」が育っていない場合が多い。
呼吸が乱れている
多くの人は1回ごとに息を止めてしまい、酸欠でパフォーマンスが落ちる。
セットの組み方が悪い
限界まで1セットやって終了――これだと成長が遅い。
刺激を分散して回数を積み上げる工夫が必要だ。
5回の壁を突破するトレーニング法
1. ピラミッドセット
ウォームアップから始めて回数を増やす方法。
例)
- 1回
- 2回
- 3回
- 4回
- 5回
ここまでで合計15回。
「できる回数」を小分けにして積み上げることで、体が慣れていく。
2. クラスターセット
1回の限界に挑まず、小休憩を挟んで回数を稼ぐ方法。
例)「5回の壁」で止まる人は…
- 3回やる
- 15秒休む
- 2回やる
これで合計5回クリア。
さらに「3回+2回+1回」で6回に伸ばすことも可能だ。
ベルもこれを取り入れてから、「どうしても5回止まり」が一気に7回まで伸びた。
3. ネガティブで仕上げる
限界まで懸垂した後に、踏み台を使って「上からゆっくり下ろす」。
背中に効かせながら落ちることで、神経系も筋肉も鍛えられる。
「最後に1回のネガティブ」これを習慣にすると伸びが早い。
呼吸とリズムを意識せよ
懸垂で伸び悩む人は、意外と呼吸を忘れている。
正解は「下ろすときに吸って、引き上げるときに吐く」。
これを守るだけで回数が1〜2回伸びることもある。
ベルも「息を止めて真っ赤になりながら懸垂」していた頃は5回止まりだった。
呼吸を意識するようになってから、体がスムーズに動くようになったんだ。
週の頻度はどうする?
懸垂5回を突破するなら、週2〜3回がベスト。
毎日やると握力が先に死ぬし、疲労でフォームが崩れる。
- 週2:しっかり回復させながら伸ばす
- 週3:刺激を分散して“慣れ”をつくる
ベルは「月水金の週3」で5回の壁を越えた。
「少し物足りない」くらいの練習量がちょうどいい。
ベルの実体験
ベルも最初は5回止まりで苦しんだ。
「背中はまだいけるのに、握力が終わる」
「呼吸が乱れて苦しい」
毎回同じところで止まって悔しかった。
でも、ピラミッドセットで神経系を慣らし、クラスターで細かく積み上げ、最後にネガティブで追い込む。
これを続けたら、1ヶ月後にあっさり6回、7回できるようになった。
「5回の壁」を越えた瞬間は、ベンチプレスで記録更新したときと同じくらい嬉しかった。
まとめ|小分けで積み上げろ
懸垂5回の壁は誰もが通る道。
でも工夫次第で必ず突破できる。
- ピラミッドセットで回数に慣れる
- クラスターセットで限界を超える
- ネガティブで神経系を鍛える
- 呼吸を意識して動きをスムーズに
- 週2〜3回の頻度で継続する
「5回止まり」は永遠じゃない。
越えたとき、懸垂の世界は一気に広がる。
次回は「停滞期をぶち破る方法」というテーマでいこうと思う。
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